GDPとは何か GDPの定義や要素を簡単に解説!



ニュースでよく聞く「GDP」という言葉。なんとなく経済に関わる数字なのだろうと漠然と知っている人も多いと思います。

今回はその「GDP」とは何かを説明します。GDPはマクロ経済学でとても重要な概念なので、しっかり理解しましょう!

GDPとは

GDPとは、「Gross Domestic Product」の略語です。「Gross」とは「総量」、「Domestic」とは「国内の」、「Product」とは「生産」を意味します。

つまり、GDPを日本語にすると「国内の生産の総量」という意味になります。

付加価値とは

ところで、ここで言う「生産」とは何を意味するのでしょうか。

GDPにおいては、「生産」は「付加価値」という言葉で言い換えられます。付加価値とは、とある生産活動によって新たに加わった価値のこと、わかりやすく言うと財やサービスの売上げから原材料の価格を除いたものです。

例えば、パン屋さんが仕入れた小麦粉を加工してパンを販売したとします。この過程で小麦粉とパンが生産されていますが、これを足しあわせてしまうと小麦粉の分の価格が二重計上されてしまいます。そのため、GDPにおいては付加価値だけを足しあわせることで二重計上するのを防いでいるのです。

この付加価値という言葉を用いてGDPをもういちど定義すると、GDPは「国内の付加価値の合計」と説明することができます。

GDPは何に使われるのか

GDPは一国の経済力を示す指標としてとても重要な役割を果たしています。

基本的にGDPが上がると付加価値が増加したことを意味するので景気が良くなった、一方でGDPが下がると付加価値が減少したことを意味するので景気が落ち込んだということを示しています。

名目GDPと実質GDP

GDPは2つの種類があります。それは「名目GDP」と「実質GDP」です。

名目GDPとは国内の付加価値をその当時の価格で合計したものです。一方で、実質GDPとは国内の付加価値を物価の変動を加味して合計したものです。

ではどちらが景気変動を見極めるのに適している指標なのでしょうか。答えは実質GDPです。なぜなら景気変動は物価の変動を加味しなければわからないからです。

例えば、GDPは3倍に伸びても物価が3倍になってしまったらどうなるでしょうか。収入は増えますが支出も増加してしまい、景気が良くなったと判断することはできません。景気変動は物価の影響を考慮することで初めて捉えることができるのです。

ちなみに、名目GDPと実質GDPを正確に定義すると、実質GDPは名目GDPをGDPデフレーターで割った値になります。しかしこれはGDPデフレーターの際に詳しく解説することとします。

一人当たりGDP

一人当たりGDPとは、GDPを人口で割った値です。GDPは国内の付加価値の合計と説明しましたが、一人当たりGDPはその名の通り1人あたりの儲けのことです。

一人当たりGDPは国民一人一人の平均的な豊かさを表す指標として重宝されています。

終わりに

今回はGDPについて解説しました。

GDPは経済の統計で最も使われる指標ですが、経済ではほかにも様々な指標があります。名前だけ見ると難しそうな指標が多いですが、一つずつしっかり押さえていきましょう!

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