転売ヤーは撲滅できるのか 転売問題の雑な論考

読売新聞からこんな記事が出たらしい。

転売ヤーとかよく社会問題になってるけど、今日は転売について考えてみたよ。

あ、どもこんばんは。一昨日・昨日は勉強していてブログ更新できていませんでした。すんません。


今現在、日本には「適正な転売」と「違法な転売」なんてものがあって、違法な転売の代表例としてチケット不正転売禁止法なんてものがあったりする。

逆に適正な転売って幅が広くて、例えば金券ショップとか中古市場(本とか車とか)も立派な転売だし、広義においてはスーパーなんかも転売の範疇って考えることもできる。

この適正と違法の線引きって難しい。まあ今あるビジネスの多くも転売で成り立ってる部分が多いし、スーパーなんて違法になったら生活にデカすぎる影響出るしね。まとめ買い→小分けにして販売っていう行為はフツーの人が何かの財を得るために役立ってる部分もある。

転売ヤーから何か買う消費者だって同じことで、それだけ金出せば欲しいモンが手に入るってわけだからメリットよね。消費者は金<欲しいモンだから欲しいモンを手に入れられれば満足度が上がるし、転売ヤーは金<転売するモンだから金が手に入ればいい。交換を通してお互いの効用(満足度)が上がるってのは資本主義の大きいメリットよね。


まあただ、転売ヤーはやり方がクソというか倫理的にマズい、この辺私の語彙力不足であまり言葉で表現できないけどとにかく転売ヤーはなんとなく悪みたいなことはみんなが感じていることだと思う。まあ楽して利益得られるし、元々需要が大きいものを買い占める行為はあんまり好ましいとは言えないよね。

じゃあ転売ヤーをなくすためにはどうすればいいかって転売で利益が出づらい状況を作るしかない。消費者サイドから見れば需要を無理くり減らすくらいしか考えられないけど現実的にムズイ。生産者サイドから見れば価格を吊り上げるor生産量を増やす、かな。最終手段として法律作って、「法律破ると罰を受けるよ~」とするくらいか。

おととし話題になったマスクの転売については需要過多の中で供給毀損が起こっちゃったからしょうがない部分もあるけど、正規のマスクの価格が上がらなかったって言う部分もある。需要と供給の均衡なんて言うけどまあ現実世界では短期的に均衡が実現するのは難しい、例えばメニューコストなんてものが存在する。簡単に言うと、スーパーとかで頻繁に価格を変えるのは難しいよねって言う。そうなると、圧倒的に転売ヤーの方が価格調整能力は高いから転売ヤーがはびこることになっちゃう。

まあしょうがないから当時は国民生活安定緊急措置法のもとで転売規制が行われた。ただこれもぶっちゃけ見せしめみたいなのが数件あったくらいで効果があったのかと言われるとビミョーだった気がする。

道交法とかみたいに法律があったところで取り締まるだけのリソースが圧倒的に不足しているって言うのはある。転売なんてネット上だけでもめっちゃあるのに、リアルの場で秘密裏に転売なんてやってたらもう取り締まるの無理でしょ、っていう。現実的に厳しいところがあるね。

最初に紹介したような転売そのものを法で規制するアプローチはなんか違う気がする。うーん、生活の基盤となるインフラとかであれば規制するのも無理ないけど、モノによるし実効性もないだろうし・・・


そういうわけで、転売ヤーは今後しばらく消えることはないだろうなぁ。市場が正常に働いてなくて需給バランスが崩壊してるから転売ヤーが現れるけど、転売ヤーは価格調整能力を働かせるからある意味総余剰を拡大させるという一面もあるし、なかなか難しい。転売ヤーに限らず不動産バブルとかでも一般の人が家が買えないなんてことも起こるし市場に問題はあるのも事実。だけど資本主義の優位性は揺るがないだろうし、まあ解決策を考えていきたいよね。

安田洋祐先生の論考を読んだことがある。私は定説通り市場で総余剰を最大化させ再分配で多くの人に行き渡らせるというのが一番だとは思うけど、この安田先生案も面白いものがあるから一応貼っておこう。

0 件のコメント

Powered by Blogger.