相関関係と因果関係の違いとは 疑似相関の3つの例をわかりやすく解説

こんにちは。よもぎです。

昨日はシーズンの最終盤となったJリーグの試合が行われまして、DAZNで観戦していました。私の応援する川崎ももちろんですが、特にJ2リーグ。最終節の昇格権争いはしびれましたねぇ。昇格を果たした磐田のみなさん、おめでとうございます。

また、最後の昇格権1枠を争うプレーオフに進出した4チームも曲者ぞろいですね。本来はJ1にいるべきチームがいますし、かつてプレーオフで劇的な昇格を果たした山形もいますし、混とんとしています。選手当人にとっては胃が痛い思いをしているでしょうけど、サッカーファンとしてはまだまだ楽しめそうですね。

さて今日のお話は相関関係と因果関係について。これは本当によく誤解されている人が多くて、また違い自体は分かっていても意外に気づかれないケースがあったりします。

例えばこのTwitterの投稿を見てください。


これは後で紹介しますが、典型的な逆因果という疑似相関の一つです。しかしなるほど、ぱっと見では騙されてしまう人もいそうですし、現にそうした人たちがいるからこそこの広告が打たれているのだと思います。

このように、相関関係と因果関係の違いをしっかりと理解しておかないと、日常生活においても不利益を受けることがあると思いまして、今回この記事を書くことにしました。

相関関係と因果関係の違いとは

まず初めに相関関係と因果関係の違いを説明しましょう。

相関関係とは、2つの要素が存在するとき、どちらかが変化すればもう一方も規則的に変化することをいいます。一方で因果関係は、2つの要素が原因と結果の関係になっていることをいいます。

XとYの間に相関関係はあっても、因果関係は…?

大事なのは、相関関係であるということは必ずしも因果関係であるというわけではないことです。(逆に因果関係であるときは相関関係が存在しています)あくまで因果関係は相関関係の種類の1つであり、2つの要素の変化が規則的に対応しているからといって因果関係を示すわけではないことに注意が必要です。

相関関係の種類

因果関係は相関関係の種類の1つだと先ほどお話ししました。では因果関係ではないけれど、相関関係になっている場合はどうなのでしょうか。その場合は「疑似相関」といいます。疑似相関は一見因果関係がありそうに見えても、実際は因果関係は存在しないのです。

ちなみに言葉がややこしいのですが、「疑似相関」と言いつつ相関関係は存在しています。

そして、この疑似相関は主に3つの種類があります。一つずつ解説します。

1.全くの偶然のケース

例えば皆さんは、マーガリンの消費量と離婚率に関係性があると言われたらどう思いますか?普通は何を言ってるんだと思うはずですが、その感覚が正しいでしょう。

実はマーガリンの消費量と離婚率は高い相関を示しています。相関関係の度合いを表す相関係数は99%ととても高い確率を示しています。

しかしこれは本当に偶然導き出されたことです。よくよく考えれば、世界は多くのデータであふれています。そのうち全く関係のない2つや3つが高い相関関係を示すこともあるのです。

2.逆因果のケース

先ほど因果関係は原因と結果の関係になっているとお話ししましたが、原因と結果の順序が逆であることがあります。これを逆因果といいます。

例えば高速道路などで「横風注意」の標識がおかれていることがあります。この標識はもちろん横風が強い一帯に置かれていることが多いのですが、では「横風注意の標識があるから横風が強い」ということはできるでしょうか。

そんなことはないですよね。標識が原因で横風が強くなっているのであれば、標識をなくせば横風は収まるということになってしまいます。正しい原因と結果の順番は、横風が強い→横風注意の標識がある、ですよね。

このように、相関関係があっても原因と結果が逆であることがあります。

3.交絡因子が存在するケース

交絡因子とは、相関関係の2つの要素とは別に2つの要素それぞれと関連する第3の要素のことを言います。これは具体例を挙げた方がわかりやすいでしょう。

これは作り話ですが、例えばある地域の大気汚染が深刻化した結果、その土地の地価が上がったという事例を考えましょう。普通大気汚染が深刻化したら地価は下がるように感じますが、この背景には交通量の増加がありました。交通量の増加によってその地域は賑わい地価は上がりましたが、車の排気ガスによって大気汚染が深刻化した、と考えれば納得できるでしょう。

この例の場合は交通量の増加が交絡因子にあたります。大気汚染と地価に直接の因果関係はありませんが、交絡因子の存在であたかも因果関係に見えるということがあります。

まとめ

ここまで見てきたように、疑似相関には3つのケースがあります。

まとめると、相関関係が存在するときは因果関係が存在するケース、偶然のケース、逆因果のケース、交絡因子の存在するケースの4つのパターンが考えられます。

実は因果関係が存在することを証明することはとてつもなく難しいです。相関関係が存在するからと言って因果関係だとすぐに断定しないようなリテラシーを身に着けていくことが大切です。

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